冷徹弁護士は奥手な彼女を甘く激しく愛し倒す
「前、上手だって褒めてくれたので……喜んでもらえるかと思って。あの、よかったですか?」
「……ああ」
片手で目元を覆い、天井を仰ぐ。
体に肉がついていくのも、自分の意見を主張してくるのも、安心して触れてくるのも好ましい。
……ただ、従順すぎるのも考えものだと思った。
『疲れたお顔しているので。少しでも食べて糖分補給してください。おいしいですよ』
あの日の出穂に、俺はたぶん、焦がれ続けている。
そして、この二ヵ月の中で知った彼女に惹かれている。
おそらく俺は、出穂が回復しきったところで手放してやれない。
それをどう彼女に伝えるべきか、悩み始めていた。