ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
新婚生活は甘くて幸せで?
「聖壱さん、先にお風呂頂いたわよ。貴方も温かいうちにどうぞ。」
「ああ、そうさせてもらおうかな。香津美も湯冷めしないようにしろよ?」
そう言って着替えを持ってバスルームに向かう、ハンサムな長身の男性は私の愛しい旦那様。いつもこうやって私の事を気遣ってくれる優しい人。
「ええ、そうね。じゃあ今日は先にベッドに入って本でも読んでいようかしら。」
「へえ、香津美にしては大胆な発言だな。そういう誘い方も俺は嫌いじゃないけれど。」
私は本当に本を読もうと思っただけなのに、どうやら聖壱さんは別の事を考えたみたいね。私に対する彼の溺愛っぷりは相変わらずで、時々こっちの方が恥ずかしくなるくらいよ。
「くだらない事を言ってないで、お風呂を済ませて頂戴。あんまり待たせると先に眠っちゃいますからね?」
「それは駄目。明日は休みなんだし、しっかり夫婦の甘い時間を過ごさないと。」
そう言ってさっさとバスルームへと歩いて行く聖壱さん。夫婦の甘い時間は嫌いじゃないけれど、休み前は聖壱さんは手加減をしてくれなくなるからちょっと困ってる。
私は夫、狭山 聖壱との契約婚を解消して、彼と本当の夫婦になってもう一か月が経ったのだけど……
私達の新婚生活はびっくりするほど順調で、毎日こんなに幸せでいいのかと思ってしまうくらいなの。
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