ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
明日の朝食の材料は何かあるかしら?
今夜の聖壱さん次第では作れなくなってしまうかもしれないけれど、冷蔵庫のチェックだけはしておかなくては。
冷蔵庫の中身を確かめながら作れそうなものを考える。
「明日は聖壱さんと買い物に行かなくっちゃね……」
資格などの為なら一生懸命になって勉強したけれど、あまり料理は練習してこなかったのよ。
だから作れる料理のレパートリーが少なくて最近ちょっと困ってる。聖壱さんには毎日美味しくて健康にいいものを食べさせたいと思っているんだけれど……
「料理教室に通うとかはどうかしらね?」
聖壱さんの幼馴染の二階堂 柚瑠木さん、その奥さんである月菜さんは柚瑠木さんの子供の頃からお世話をしている使用人の女性に料理を習っているそうなの。
仕事にも少し慣れてきたし、私も聖壱さんのために出来る事をしようと思ってる。
冷蔵庫を閉じると、スマホを取り出し検索を始める。確か近くに先生が人気で通いやすい料理教室があると聞いた覚えがあったから。
良さげな所を見つけ、内容を確認していると……
「何を見ているんだ、香津美?」
いきなり聖壱さんに画面を覗かれて、驚いて持っていたスマホを落としそうになってしまう。ああ、でもちょうど良かったわ、料理教室に通うには聖壱さんの許可が必要だし。