ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
「それは、その……」
そう言えば私は料理教室の間にそんな事を月菜さん達に話してしまった気がする。だって、月菜さんも生方先生の事をカッコいいと言っていたわ。私だってそんな深い意味もなく話したつもりなのに。
「柚瑠木が俺にこう言ったんだ。「自分は愛されているんだと安心していて大丈夫なんですか?香津美さんが魅力的に見えるのは聖壱だけじゃないはず。彼女のタイプである料理講師はどうなのか……心配にならないんですか?」ってな。」
そう言って聖壱さんはスマホの画面を私に見せた。それは私が通いだした料理教室ホームページ、そこで講師として紹介されている生方先生の笑顔が映し出されていて……
「雰囲気が似ているよな、この男。香津美の以前の婚約者に……」
確かに私の以前の婚約者は好みのタイプに近かった。だからと言ってその人に特別な感情があったわけではないのよ。
私が特別に想っているのは聖壱さんだけ。それなのに聖壱さんは嫉妬でいつもの余裕をなくしていて……
「この講師を見て香津美がこの料理教室に行くことを決めたのならば、やはりお仕置きが必要だろ?」
誠壱さんの言葉に身震いし思わず後退ろうとすると、彼に抱き上げられて肩に担がれてしまった。そのままズンズンと寝室に向かう聖壱さん。まさか、彼の言うお仕置きって……