ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
「平日の仕事終わりに料理教室に通いたい?なんでまた……」
「聖壱さんはいつも仕事が終わるのは遅いし、私も一人でいるのは少し寂しいのよ。それだったら時間を有効に使いたいじゃない?週に2日間だけだしね。」
私も仕事が終わって家事を手抜きはしたくないから、毎日通うのは無理だって分かってる。
でも一番の理由の、聖壱さんに美味しくて栄養のあるものを食べさせたいのだと素直に言う事が出来なくて。相変わらず素直になれない私……
「香津美は一人で料理教室に通うつもりなのか?」
「ええ、妹も誘ったけれど忙しいって断られてしまったし。ここまで通うのは大変でしょうしね。」
少し前まで一緒に暮らしていた可愛い妹と会えないのは少し寂しいけれど、今は聖壱さんが私の事を凄く大切にしてくれてる。
恋をして誰かを愛しいと思う事で、もうそれだけで十分だと思えるようになった。
「柚瑠木に月菜さんを誘ってみていいか聞いてみる。」
聖壱さんの幼馴染の二階堂 柚瑠木さんと妻の月菜さん。そりゃあ月菜さんと仲良くなりたい気持ちはあるわよ。せっかく同じレジデンスに住んでいるんだもの、お友達になりたいわ。
「でも柚瑠木さんが許してくれるかしら?」
なんだかんだ言って柚瑠木さんは過保護なくらい月菜さんを守っているような気がするから、簡単に「はい」とは言ってくれない気がするのだけどね。