好きだよ。。。
その日、家に帰りついても身体が火照っていた。翔太とひとつになったんだよね。あのときの翔太、すごく優しかった。そんなことを考えていたら、LINEの着信音がした。

【つぐみ、もう絶対離さないから。つぐみのこと愛してる】

愛してる・・・そんな言葉を言われるなんて、少し前までは思ってもみなかった。でも、今は、翔太の言葉がすうっと入ってくる。そして、返事も。

【私も愛してる、すごく、すごく。ずっとそばにいたい】

【ずっと一緒だよ。何があっても離れない】

かけがえのない、大切な人。ひょんなことからであった2人だけど、きっとあれは運命だったんだね。

【翔太・・・あなたのことこんなに好きになって、なんだか怖い。出会ったばかりなのに】

【怖がることなんてないさ。俺にとっては、充実した毎日だったよ。安心して俺の隣に居ればいい。】

なんか、うるっときてしまった。いつもいつでも、守ってくれる男性(ひと)がいる。それはなんて暖かな感覚なんだろう。私は、翔太の声が聴きたくなってコールした。

「つぐみ?どうした?」

「なんか、なんか、幸せだなぁ。あぁ、幸せだなぁぁって思って。これ以上の幸せなんて、あるのかな?」

「もちろんあるさ。つぐみと俺は、これからもいろんな体験一緒にして、一緒に泣いたり、笑ったりして幸せを積み重ねていくんだ」

「私たちなら、きっとできるよね」

「ああ」

そうだ、明日は鎌倉に行くんだった。約束しなきゃ。

「ところで、明日、どうする?鎌倉だよね」

「あぁ・・・車で行っても良いけど、日曜だから駐車場がなぁ」

私はあの、江ノ電の素朴な雰囲気が好きだ。電車で行きたい。

「電車で行こうよ。渋谷待ち合わせでいい?ドライブは、また次の機会に、ね」

「そうだな。あのさ、前もって言っておくけど、俺の車、軽なんだ。がっかりした?」

私にとって、車がどうこうと言うこだわりはない。大切なのは、2人でいることだ。

「翔太の車なら、どんなのでも。がっかりなんてしないよ。いつか、ドライブに連れてって」

「りょーかい!とりあえず、明日は渋谷待ち合わせな。9時でいい?」

「オッケイ。楽しみにしてる。翔太・・・」

「何?」

「好きだよ・・・すっごい、すっごい、愛してる」

「俺も、めっちゃ、愛してるよ。おやすみ、明日な」

「うん、おやすみ」

言い終わった後も、2人とも、電話を切らない。

「翔太から切って」

「つぐみから」

「じゃあ、いっせ~のせ~、で」

電話を切ったあと、胸に温かいものを感じた。愛してる人が愛してくれている。それは、限りない奇跡だ。その奇跡を私たちは今、共有しているんだね。
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