君と私の関係?!


 「あっ、えっ、し、失礼します。」





 先輩に言われた通りに教室に入ると、まだ部長が来ていないせいか、みんなおしゃべりをしていて、にぎやかだった。






 先輩は教室に入るなり、まっすぐに自分の席に向かっていく。







 (これって、どこに座ればいいのー?!)





 内心パニックになりながらも、冷静を保とうと、深呼吸をする。





 少し落ち着くと、教室を見回した。



(もしかして、学年で固まって座るのかな?)




 そう思って、座ろうとしたが、止まった。





 (どこが一年生かわからないじゃん!)




 

 またもや、教室の後ろをうろうろする。


 その時、







(誰かの視線を感じる…?)







 そう思って、顔をあげると、




 バチッ




 さっき、ドアの前で声をかけられたら先輩と、目があった。




 (そっか!先輩に聞いてみれば何とかなるかも!よーし!)




 覚悟を決めて、先輩の方に近づく。







 「あ、あの、先輩!座る席って、決まってたりしますか?」







 先輩が一瞬、えっ?という顔をした。




 「あっ、いや、えっと、座る席がわからなくて……」




 焦って言い直すと、先輩は、あーといった表情をして、言った。






 「えっと、何組?」




 「あっ、1年4組です。」





 そう答えると、先輩は、うん?と言ったように首を傾けた。





 「あっ、代理で来ました。」






 そう、付け加えると納得したようにうなずいた。







 「1年4組なら、ここの席だよ。」





 そう言って自分の隣の席に指を指した。






 (えっ…?先輩の隣?学年で集まってるわけじゃなかったんだ。)






 「あ、ありがとうございます。」




 そのまま席に座る。




 「あと、」



 すると、隣から思いも寄らない言葉がかかってきた。




 





 「俺、先輩じゃないから。」








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