【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「いやいやそんな~~。ほっくんの方こそ忙しそうじゃん。最近全然社内にいないからマジで久しぶりな感じがするー」
「最近は出先ばかりだからなあ。 やっと落ち着いて来た感じだよ。
あ、そうだ。今日暇?久しぶりに飲みに行かない?」
ほっくんの誘いに思わず「うん」と言ってしまいそうになって、さっきのレナとの約束を思い出した。
「ごめん、ほっくん。俺今日は用事があるんだ」
「そっかあ。残念。最近海と飲みにいけてないなって思って、さっきレナにも連絡したんだ。
レナと海と三人で飲みに行こうかなーって。
そうしたらレナにも振られちまった。 まあ仕方がないか。また今度三人で飲みに行こう。時間合わせて」
「あ…うん…そうだね。」
少しだけ気まずい気持ちになる。
レナ…ほっくんの誘いを断っていたんだ。 俺がレナに好意があるのはほっくんにはずっとバレバレで、よく相談をしていた。
ほっくんにとっては複雑な気持ちかもしれないけれど、レナと飲む時に俺を誘ってくれていたのは陰ながら俺を応援してくれていたからだ。
実は二人で出掛けた事をほっくんにはいつか話さなきゃいけないって思ったけれど、そのタイミングを掴めずにいた。
告白したんだ。 それも今度ゆっくりと報告しなくちゃなあ。 そう思いながらほっくんの背中を見送っている時にある事を思い出した。