【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「あ…!!!」

さっきの岸田ちゃんの話を言うの忘れていた。

でもまあ、何かあるわけでもないだろう。  ほっくんの好みの女性の事はよく分からないけれど、城田さんとは何でもないと思う。

ほっくんは基本的に誰にでも優しいから、困っている人を見ると放っておけないタイプなんだ。  だから二人で残業をしていたとしても、そこに深い意味はないと思う。

今度岸田ちゃんの機嫌を取る為にほっくんとの飲みの場をセッティングしよう。嫌々ながらもほっくんは付き合ってくれるに違いないだろう。

―――――

仕事終わりレナと待ち合わせしたのは、ほっくんともよく一緒に来た大衆居酒屋であった。

待ち合わせ時間に十分ほど遅れると彼女から連絡があり、息を切らせてやって来た彼女は秋だというのに額にうっすらと汗をかいていた。

そしていつも通り遅れた事を何度も謝った。 そういう所好きだなあ、と生真面目な彼女を見て改めて思った。

お酒と料理を注文して、何気ない会話から始まり今日の岸田ちゃんの件について話始めるとレナは少しだけムッとした表情になる。

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