【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
鬼の形相になったレナが、まるで俺を軽蔑したように睨みつける。
「何なの?今度飲みに行くってあんたとその人どういう関係なのよ……」
「いやいや、どーいう関係も何も…岸田ちゃんは俺をほっくんとの間を繋ぐパイプくらいしか思ってないってばー……
つーかレナちゃん何をそんなに怒っているの?
大丈夫だよ、レナちゃんの言う通りほっくんはああいうタイプの女性を相手にしないから安心してよ。」
「私が言いたい事はそういう事じゃないわよッ!!!!」
じゃあどういう事だよ。 そう訊ねる前にレナは店員を呼びビールのお代わりをした。
来たばかりの時は機嫌が良かったはずが、話していくうちに段々と機嫌が悪くなっていく。 それに伴い酒量も増えていくようだった。
「あんまり飲み過ぎないでよ。 つーか、俺的にも岸田ちゃんの事はほっくん全然相手にしないように見えるんだ。
気になるのは残業のお手伝いをしていたっていう、城田さんの方かな。
地味で目立たないタイプだから俺も話をした事はないんだけどね。ほっくんが女の人と関わり合うのは珍しいから気になってる」
「ふーん。逆に北斗は地味で目立たないタイプの人の方がいいと思うけどね」
どうやら城田さんの件を話しても、レナはさほど興味はないようだった。