【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「それよりその岸田って人だけど!!」

「また岸田ちゃんの話~?も~~い~よ~…」

「全然良くないでしょう?美人ってどんな感じの?芸能人で言えばどんな感じなの?
その人とはそんな頻繁に連絡を取っているの?」

「ちょっとそんな一気に質問しないでよぉ~……」

「何よっ。美人だからってすぐに鼻の下を伸ばしてデレデレしてるんでしょう?
その様子が安易に目に浮かぶわ!あんたの事だから綺麗な人には弱いんでしょうね?」

また岸田ちゃんの話に逆戻り。
岸田ちゃんの話が出るとレナの顔はおっかなくなって、どこかピリピリとしたムードに包まれる。

俺としてはもう岸田ちゃんの話はしたくないのだが………。口を八の字に結んだり、頬を膨らませて見たり、苛々しているようで貧乏ゆすりを何度もする。

やっぱり今日どこか様子がおかしい。  俺は話を変えようと別の話題を切り出した。

「そ、そういえば今やっている仕事で料理研究家の塩崎先生って人と関わってるんだけど、レナちゃんは知っている?」

「塩崎? もしかして塩崎弓香さんの事?」

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