【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「まぁーたその話ー?」

結局居酒屋でレナにはとことん問い詰められた。
本人がやきもちだと気が付かないのも微妙にウケる。

その日の帰り際は’節度をもった付き合いをしましょうね’とまるで先生のような事を言われた。
そこはまあ、紳士的にレナのペースに合わせた付き合い方をしていきたいとは思っている。

何よりも恋人同士になれたっていう奇跡がとても嬉しいんだ。 主導権は全然レナで構わない。  しかしマンション前まで送って行ったが名残惜しい。

それはレナも同じだったようで、マンション前で立ち止まり何てことない話を二人でしていた。

見下ろす月はまんまるの満月で、真っ暗な夜の道を明るく照らしてくれていた。 秋の満月は、心が和む。

「名残惜しいなあ。」

「ま、まあね。」


< 112 / 295 >

この作品をシェア

pagetop