【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「ありがとう~、ルナちゃん。 よぉーし、ヒナちゃんとジュリエットは俺と一緒に遊ぼう!」
子供も動物も大好きで、直ぐに懐かれる。 本人いわく犬より猫派らしくロミオとも仲良くしたそうだったが、ロミオはちっとも振り向きはしなかった。
元々そういう猫だ。
ヒナには優しくルナには懐いているが、一緒に暮らしている白鳥翔とは未だに犬猿の仲である。
でも何かしら、このふんわりとした癒された空気は。 ヒナとジュリエットと遊んでいる海を見て、心がほっこりと優しくなるような居心地の良い時間は。
「何だよ、お前の彼氏つーから一体どんなの連れて来るかと思ったけど、いい奴そうじゃん。
それはそれでつまらんな」
私の耳元でぼそりと白鳥翔は嫌味を言う。 やっぱりこいつ嫌い…!
「あんた、余計な事ばかり言わないでよ?!」
「’レナちゃんは俺が守ります!’なんて思わず鳥肌が立ったわー…。
まあ、お前にゃーああいう男の方がお似合いだとは俺は思うけどね。
’ほっくん’いわく阿久津フーズファクトリーの社長室でも期待の星だそうだ。 お前ってしっかりしてそうに見えて抜けてる部分もあるから、ああいうしっかりしてる男がいいと思うわ」