【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
フンッと鼻を鳴らしながら、今日も偉そうにこちらを見下ろす。
私だってあなたのような野蛮な男には、ルナのような癒し系の女性が居てくれて良かったと思うわ。
きっとルナと出会わなければいつまで経っても更生せずに、いずれ悪の道を歩んでいたに違いない。
「なあー?ロミオ?」とキャットタワーの上に居るロミオに話をかけると「フー」と唸り声を上げられて猫パンチを喰らっていた。
その様子を見て、海は大声を上げて笑った。 不思議な人だと思う。
それから、海はルナとも白鳥翔とも実に楽しそうに話をしていた。
少しだけ尊敬しちゃう。初対面の人間ともここまで打ち解けられて、気遣いを忘れずに明るく話を出来るなんて。 私が同じ状況になって海のように上手に周囲に振舞えるかは分からない。
ルナとは気が合う様で最新のスイーツの話で盛り上がっていた。 どうやら海も甘い物やお菓子が好きらしい。ルナも昔からお菓子が好きで、チェリーチョコレートカンパニーのお菓子開発の仕事は大好きだから、気が合うのは分かる。
もっと驚いたのは、白鳥翔の毒舌を物ともせずに逆に手なづけているようにも見えるからだ。
「やー、それにしても白鳥さんってイケメンっすねぇ。身長も高いし」
「まあな。」