【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「レナちゃん!俺の事よぉーく分かってる!心が通じ合ってる証拠だね!
おかわり~。ご飯大盛りね~
レナちゃんの作ってくれたご飯超美味しいから白米が進む~」
「全く現金な人だわ」
口ではそう言っていても、笑みが止まらない。 私だって十分現金な奴だ。
嬉しいな。幸せだな。誰かと一緒に居て、こんなに受け入れられた気持ちになるなんて。
テーブルに頬杖をつきながら海がご飯を食べている姿を見ていると、彼の箸が止まる。
「レナちゃん……」
「え?何?」
黒目がちな瞳を大きく見開いて、驚いたようにこちらを見つめる。
しかし直ぐに笑顔になり、嬉しそうに微笑みを返した。
「いや…すっごく優しい目で俺を見るなあーってなんか嬉しくなっちゃった」
「は?」
確かに私の頬は緩んでいたかもしれない。 普段ガッチガチになっている表情筋。何故か海の前では緩んでしまう。
こんなんじゃだめよ。奴のペースに惑わされ過ぎてる。 パチンと両手で自分の頬を叩いたら、海は不思議そうに肩をすくめる。