【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
城田さんの話をするとレナは嫌な気持ちになるかなと思った。 けれど全然平気そうだった。
セール品である野菜や肉を買い物かごにぽいぽい入れながら、俺の話に耳を傾けていた。
「でもさあーマジで意外なんだよねぇ。」
「まあ、北斗にも北斗の考えがあるんじゃないの? あ、鶏肉安い。 海、唐揚げと鶏肉トマトソースで煮込む奴だったらどっちがいい?」
鶏肉のパックを手に取り、レナがこちらを見上げる。 あんまりほっくんの話には興味ないようだ。
何故だ?何故なんだ。 あんなにほっくんの事が好きだったはずなのに。
「いや…俺はどっちでもいいけど…」
「何よそれ。どっちが好きかって訊いてるのに!
だって今日ご飯食べて行くでしょう?」
「え?いいの。」
「いいも何もそのつもりでスーパーに一緒に来たんじゃないの?
あ、今日は食材のお金はいいからね。この間払ってもらっちゃったし」
「本当にまた家にお邪魔しちゃっていいの?」
「いいに決まってるじゃないの。何か不満でも?」
「ないない!全然ない!超嬉しいし!わーい、レナちゃんの料理ー。疲れた体が癒されるー」