【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「俺はレナちゃんの顔が見たいよ。 だってすごく可愛いから」
「また、そうやってからかって…!」
顔を上げたレナはちょっぴり拗ねたような表情を見せた。
両手で頬を包み込んで、頬におでこに何度もキスをするとぎゅっと目を瞑る。
「も……ちょっとそれくらいにして。心臓が持たない…」
「だってレナちゃんが可愛すぎるから、こんなの我慢出来ないよ。大好きだよ、レナちゃん…」
ああ、このままじゃあ理性がきかない。
レナを押し倒してしまうかもしれない。
けれど、この間の反省を踏まえ、いや大切だからこそゆっくりゆっくりと…
レナのペースで進んでいけたらいいと思う。
「あの……あの、私海に嘘を付いていた事があって」
「んー?嘘?」
俺の胸の中、困った様に眉毛を下げたレナが言いずらそうに口を開いた。
さっきよりもずっと顔を真っ赤にさせて、自分の髪をくしゃくしゃと指で掻いた。
「私……海には恋愛の達人なんて言って恋愛経験が豊富だって言ってたけど
実は男の人と二人きりでデートをするのも、キスだって初めてだったの……
だって私はあんたより年上でそういう経験がないのは恥ずかしいかなって、どうしても言い出せなかった……」