【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
◇5◇ *SIDEレナ* 近づいていく。 こんなにもどかしい。
◇5◇ *SIDEレナ* 近づいていく。 こんなにもどかしい。
「猫!」
「犬よ」
「絶対に猫だ」
「犬ったら犬に決まってんのよ」
海と付き合い始めてあっという間に一ヵ月が過ぎた。 初めはどうなるか不安だった初彼氏だったけれど、恋愛経験がないと言うのを暴露してからまるで憑き物が落ちたように心も体も軽くなった。
「俺は昔から猫派なんだ。だってツンデレで超可愛いじゃんか~~。
寄ってきたあーと思ったらぷいってされるのが世界一可愛いんだあ」
「あんたって本当にドMよね?
私は昔っから断然犬派なの。目がいっつもキラキラしてていつでも愛らしくって可愛いわ」
カミングアウトしてから気持ちが楽になってもっと彼と過ごす時間が和やかになった気がする。
マンションが近いお陰で仕事が終わり週の半分はどちらかの家で、私がご飯を作る。 海はそれをもりもりと食べる。
休日もほぼ一緒に居る。 海と一緒に家に居るのもどこかへ出かけるのもどちらも楽しかった。
あんなに北斗の事がずっと好きだったのに…。