【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

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「最近彼氏とマンネリなんですよねぇ」

「そういえばエミって今の彼氏とは長いんだっけ?」

「大学時代だからもう五年かなー」

「すっごい。よくも飽きずに付き合ってられるよね。 マンネリといえばうちもまだ付き合って半年だけどマンネリかも」

珍しく同僚の半田さんと今井さんとランチに行った。

昔からよく誘われるのだけど、誘われるうち三回に一回しか行かなかった。 理由は簡単だ。女子同士でランチをすると話は大抵恋バナ。

今までは適当に誤魔化してきたけれど、居心地が悪かった。  けれど彼氏持ちになった今は、彼女たちの話が気になる。

いつもは余り話題に入って行かないが、こっそりと耳を傾ける。

「いやあ、彼氏飽きてると思うけど。いっそ浮気とかしてんじゃないかなーって思う」

「そぉなの?」

「うん。休日とかもコソコソスマホ持ってトイレとか行くし、絶対怪しい。
問い詰めたりしないけどね。もう潮時かなーとか思ったり」

「えーでも五年も付き合ったら結婚とか考えない?」

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