【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「星野さんレナさんの事めっちゃ狙ってたもんね~気の毒~。 でもレナさんの彼氏ってどんな人なんですかあー?
あの高スペックの星野さんを蹴ってまで選ぶ男って興味ある~絶対どっかの御曹司か何かでしょう~?」
だから星野って…。
二人は身を乗り出して興味津々に私の顔を見る。
人の恋バナを聞いて楽しいものなのかしら? だから自分の恋事情を人に話す気にはなれない。
でも今までとは違う。 初めての彼氏で、独りよがりではない初めての二人での恋愛。 悩みや戸惑いもまだ沢山ある。 誰かに話を聞いて欲しかった。
「別に普通の人よ。 普通のサラリーマン。 特別身長が高い訳じゃないけれど、でも犬みたいな童顔ですごく可愛い顔をしてるの。
それに性格がとっても良いのよ。 いつも私の事を優先してくれて、ニコニコと笑っててその顔もすごく可愛い……」
海の話をすると彼の良い所ばかり思う浮かぶ。 それを素直に口にすると、半田さんと今井さんは思わず沈黙。
びっくりした顔で私をジッと見入るものだから、何かまずい事を言ってしまったのではないかと思ってしまう。
…やっぱり私の恋バナなんて誰も興味ないのだろう。 調子に乗って喋り過ぎてしまったか。
「うわあ、びっくり。」
「うん。驚きました。 レナさんが好きな人の話をする時そんな顔をするなんて
彼氏さんの事大好きなんですねぇ……」