【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
母は私が買ってきたケーキを食べながら、父の隣でニコニコと笑っていた。
ルナの恋を応援していた母だけど、私の結婚となれば話は別かもしれない。
私はどうしたってチェリーチョコレートカンパニーを継がないといけないだろう。 それは小さい時から自分の使命だと思ってきた。
だけどそれは誰かと政略結婚する為じゃない。 海と付き合い始めた頃から改めて感じた事だ。
会社の為じゃなくって、私は私の好きな人と結婚したい。
「どういう事もないじゃないか。 とぉーってもいい話ばかりだ。 ほら、レナも気に入った方がいたら一度会って見てもいいんじゃないだろうか?」
「……気に入らないわ。」
「まだ写真を見てもいないじゃないか。 父さんも仕事で会った事ある子はいるんだよ。どの方も立派な家柄の人だ。きっとレナも気にいるに違いない」