【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「そりゃあ、当たり前だよ。すっごく居心地良いし~~
ふあ~…それより眠てーこのまま眠ってしまいたいなあ。」
「ちょっと、お風呂も入らずに眠るのはよくないわ。 お湯を張っておいたから入って来なさいよ」
「じゃあ、レナちゃんも一緒に入る?」
お腹にぎゅっと抱き着いたまま冗談を言ってみたら、暫く沈黙が続いた。 馬鹿じゃないの?と冷たく突き放されるとばかり思っていたから、不安になって身を起こす。
するとレナは頬を赤らめたまま黙り込み、何かを考えていた。
「何て、冗談」
「そうね、一緒に入りましょうか」
言った後に更に顔を赤くするレナを見て、心臓がドキドキと鼓動を速く刻む。
こんな提案をすればいつもならば怒るはずのレナが、何故か乗り気。 嫌がっている素振りは見せていない。
もしかしてこれは一世一代のチャンスかもしれない。 キスはした。お泊りをするのも定番になったけれど、それ以上進めずにいた。
レナのペースでゆっくりいこう。そうは思っていても俺も男。 チャンスがあれば物にしたい。その気持ちに変わりはなかった。
そして僅かながらのレナの変化に、先ほどまでのワインの酔いはすっかりと冷めていた。