【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
は?!!!!絶対ナシだし。
無理無理無理。私あんた嫌いだし。
けれどそれを口に出して言ってしまえばこの軽薄そうな男に更に馬鹿にされるような気がした。
努めて平静を保つ。
「私いつも年上の男性と付き合うの。 年下の男なんてガキ臭くて相手になんないわよ」
「あはは~おもしろ~。年下って一個しか違わないじゃんか。
あ、何?俺と付き合うのが怖いの?もしかして本気で俺の事を好きになっちゃうかもって不安?」
「誰がよッ。」
「じゃあーアリじゃん。 ’恋愛の達人’のレナちゃんに遊びでもいいから付き合ってもらいたーい。
ね、いいじゃんか。取り合えず携帯教えて。
今度ほっくん抜きで二人で飲みに行こうよ。」
「そ、そ、それは…!」
ぐいっと顔を近づけてきて海の顔がドアップになった。
息がかかりそうな位近い。 ちょ……自慢じゃあないけどファーストキスもまだなのよ?!
それでも海は真ん丸の瞳をこちらへ向けたまま悪魔の笑いを浮かべた。