【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

呑気に笑っている俺を相当お気に召さないらしく、ルナの顔が見る見るうちに険しくなっていく。 …おもろ。

椅子から立ち上がって、俺の方へやってきたかと思えば両手で首を絞め始める。

「何笑ってんのよ…人が真剣な話してるのに!」

「いた、いたたたた。ちょ、俺死んじゃう!」

フッと手首の力が緩まったかと思うと、その両手を自分の顔に充ててシクシクと泣き始めてしまった。

「海は……そんなつもりがなく私と付き合っているのかもしれないけど、私は海と結婚がしたいの…
結婚するなら海じゃないと嫌なの。
けれど自分の立場が重々承知してたから、いつか父が私に見合った相手を結婚相手として選んでくるのも何となく分かってた。
それでも私、嫌なの。  …だって私、海の事が好きだから。こんなに人を好きになってしまったら、他の人と結婚するのなんて絶対に嫌。
うわあ~ん」

まるで子供のように泣きじゃくる彼女を見て、なんて可愛いんだと感動してしまった。

それにすごくいじらしい。 俺の事をそんなに好きでいてくれているとは、まさか思っていなかった。

レナの本音を聞いてしまえば胸がジーンと熱くなる。 それと同時に絶対に手放してはいけない人なのだと改めて感じる。

つーか俺だってレナ以外と結婚するつもりなんてなかったけど……
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