【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

気が強い癖に肝心な事をはっきりと言えない性格。 しかし言ってしまえば最後。言ってしまえば止まらなくなってしまうのも悪い癖だと思っている。

電話口でぷるぷると父が震えている姿が容易に想像出来た。

「絶対にルナは北斗くんと結婚した方が幸せだった!」

だから今更クソジジイ何を言い出すと言うのだ。 まだルナが北斗とのお見合い話を破談させたのを根に持っていたか。

そこの所は北斗も、北斗のおじちゃんとおばちゃん達も納得の上だった。 あれが原因でチェリーチョコレートカンパニーと阿久津フーズファクトリーに亀裂が入った事実もない。

それを今更ネチネチと。

「ルナの幸せはルナ自身が決める事でしょう?!
大体今白鳥翔とヒナといるルナを見てお父さんは不幸だって言いたいの?!」

「そ、それは……! 今はルナの話は関係ない!
私は許さんぞ。どこの馬の骨かもわからぬ男と結婚したいだの…。
白鳥くんは……彼はまあ私の古くからの友人の息子だから…それでも嫌だったけど、許した…
しかしお前は」

「彼はとっても立派な人よ!阿久津フーズファクトリーの社長室に勤めている。 北斗の部下よ。」

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