【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「しかし君…レナはチェリーチョコレートカンパニーの跡取りだ…。普通の結婚というわけにはいかない…」

「ええ、勿論分かっています。」

「レナを嫁に出すわけにはいかない。 うちにはもう…レナしかいないのだからな…」

「桜栄社長の気持ちも分かります。 けれど僕にとってもレナさんは一人しかいません。
レナさんと結婚出来るならば何でもするつもりです。
阿久津社長とも話をしたのですが、僕はまだまだ阿久津フーズファクトリーでは修行するつもりです。
ですが、将来的に桜栄社長の許しが貰えるというのならば、チェリーチョコレートカンパニーで自分の力を試したいです」

「なッッ…それは一体どういう…君みたいな若造が何を生意気を言っている。
大体結婚も認めんと暗に言っているというのに何をチェリーチョコレートカンパニーで働きたいなどと勝手な事を抜かしている…!
誰が、誰が君のようなよく知りもしない男を…!」

真っ直ぐな瞳を向ける海に対し、父の目が先程から泳ぎっぱなしだ。

海のハッキリとした態度に母とルナは安堵の表情を浮かべ、白鳥翔は呆れるようにフーっと大きなため息を吐いた。

「全く情けねぇおっさんだなあ。」

「君には関係がない…!大体君がルナと結婚なんて話になるからルナと北斗くんの結婚の話は流れたのだぞ?!」

< 246 / 295 >

この作品をシェア

pagetop