【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「お父様も翔さんもいい加減にして下さい…!
ヒナが怯えてこんなに泣いてしまっているじゃないの…!」

ルナの雷が二人の上に落ちて、やっと大人しくなった。 二人は一瞬顔を見合わせ、バツが悪そうに黙り込んだ。

やっぱりルナはヒナが産まれて強くなった。 こんなにはっきり自己主張をしたり怒鳴ったりするような子ではなかったのに。

今この場にいる誰よりも頼りになるお母さんだ。

「翔さんは口が悪すぎです…!父親になった自覚をもう少しお持ちになって?!」

「そーだ、そーだ。君は昔から口が悪いのだよ」

ルナの言葉に父が加勢をすると、ルナは容赦なく父を睨みつけた。

「お父様もお父様ですわ…。 こんなに誠実にレナちゃんを想って下さる海さんに対して酷すぎます…!
大体私達はチェリーチョコレートカンパニーの社長の娘の前に、一人の女性ですわ。 だから当たり前に感情があって人を好きになります。
それを頭ごなしに反対して、少しは海さんの話を真剣に聞いてあげたっていいじゃないですか!
お父様はレナちゃんの幸せを考えた事がありますの?!」

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