【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「社長から伝言で13時からの猿渡会長との打ち合わせがあるそうです」
「うん、わかった。じゃあ今のうちにお昼を済ませておこうかな。 海、一緒にどう?」
「勿論、今丁度休憩にしようと思ってた所。 でもその前に黒岩主任に確認したい事があるからほっくん先に行っててよ」
「おっけ~。じゃあいつもの所で」
黒岩主任に資料の確認を頼んで直ぐにオフィスから出てほっくんの元へ向かう。
目指す場所は会社の入っているビルのすぐ近くにあるラーメン屋さんだ。
ほっくんとのランチはここが定番で、彼は最近ここの冷やし中華にハマっているらしい。
エレベーターに乗り込んで携帯を見ると、そこには新着メッセージが一件受信していた。
思わずにまっと口元が綻ぶ。
携帯の青白い画面には「桜栄 レナ」と名前が浮かび上がっていた。
『何か用?』そこには淡泊なメッセージが浮かび上がる。
こんな素っ気ない返信でも嬉しくなってしまうから不思議だ。 今日朝イチで彼女へとメッセージを送っておいた。てっきり返信はスルーされるとばかり思っていたから、こんな素っ気ない返事でも儲けものだ。