【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「翔くんは生意気なのだよ。青二才のくせに私に物申して来たり、ルナの気持ちは自分が一番分かってるなんつー顔をしやがって。」

「アハハ、白鳥さんは強気ですからねぇ。 けれどこの間のルナさんにはびっくりしましたけど。
ルナさんってもっと大人しいイメージがありましたから。
ふわーっとしてて甘い砂糖菓子のような女性だなあってイメージだったのに、あんなに怒るなんて」

「……ルナは翔くんと出会って変わったのだよ。
頼りない性格だと思っていたのに、仕事にも積極的に取り組むようになり
家庭をもってしっかりして…強くなったと思う…。
そしてレナも君と出会って……」

言葉を止め、桜栄社長がジーっと俺を見つめる。 眉間に皺を寄せて小難しい顔をしていたが、にかりと笑いかけるとフッと目を逸らされた。

「…君はとても優しい眼差しをしている青年だな…。 翔くんの鋭い視線とは大違いだ…」

「ありがとうございます…!」

「褒めてなどいない…!勘違いするなよ!…最近レナの表情が柔らかくなったかと思えば…」

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