【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

泣き腫らした目で彼女がやっと笑ってくれた。 それだけで幸せな気持ちになれるから、この先どんな事でも乗り越えていける気がする。

一緒に乗り超えて行こう。
俺には、君しかいない。 この先君以上好きになれる人はきっと現れない。

―――――

別荘であるリゾートマンションに戻って来てからも若干の気まずさはあったが、レナは一言桜栄社長に謝った。

桜栄社長は元気をなくしずっと落ち込んで、口数も少なくなってしまう。 こちらが気を遣い話を掛けてもどこか上の空だ。

娘に言われた言葉が相当ショックだったらしい。 それだけ溺愛する娘だから当然だろうか。


レナはすっかりと泣きつかれたのかマンションに戻ってきて直ぐに眠ってしまった。 ちなみにレナの父により俺とレナの部屋は分けられた。

嫁入り前の娘が男と同じベッドで眠るなんて、と言って。 それについてもレナはもう強く反抗はしなかった。彼女なりに今日は疲れていたのだろう。

レナが深い眠りにつくのを見届けた後、真子さんに言われマンションに備え付けされている温泉へと一人で向かった。
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