【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「ここ数年…ルナが翔くんの所へお嫁へ行って寂しかった…。
翔君は口は悪いがルナやヒナを大切にしてくれている事は知っている。 一応幼馴染の息子だ。
それでも娘を取られた気持ちになって、父親としては寂しいものだよ……」

「分かります!」

「君に何が分かる!所帯も持った事のない若造がッ…!」

「いや、今の桜栄社長の言葉でいつかレナちゃんと結婚して娘が産まれた事を想像したんですよぉー
その子が大きくなって結婚するって言ったら俺はやっぱり寂しいだろーなあって思って」

「人の娘と結婚……そしてレナとの間に子供などと勝手に想像をするな!!!」

「…スイマセン。」

一瞬沈黙が流れて、秋の終わりを告げる風が吹き抜けて行った。
桜栄社長は俺へと背中を向けたまま、ゆっくりと呟いた。

「…レナが大切か?」

「そりゃあ、もう…大切で大切でたまらない人です」

「そうか…。分かった。」

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