【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
あれから父はすぐに海の両親に挨拶をしに海の実家へ行き、私達は大歓迎された。
生まれや育ちの違う両親同士もすぐに意気投合して、あっという間に結婚の話になった。
その数ヵ月後、海からいきなりプロポーズをされ半年後の六月。 ジューンブライド、雨の中私は大好きな人の花嫁になる。
父の強い希望で豪華な結婚式が執り行われた。
ルナの時も父の我儘で白鳥翔が嫌がる中、派手な結婚式が行われたのだ。
しかしながら私の夫になる海は一切嫌な顔をせずに、父の提案にノリノリだ。 そしてこの半年間の中で海は気難しい父のハートさえもがっちりと掴み離さなかった。
もうこれはある意味才能なのだと思う。老若男女問わず好かれるのは、生まれ持った愛される才能としかいいようがない。
「おお…海くん、素敵だなあ」
父は花嫁姿の私よりも先に海を褒めた。 それはちょっぴり悔しい。
しかしそれは海いわく照れ隠しなんだそうだ。 なんせ私と父の性格は意識していなかったがそっくりらしいので。
「お父様こそ、今日はとてもカッコいいです。 やっぱり黒が似合いますねぇ」