【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

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「うわー包丁の使い方上手だねぇ」
「すっごく良い匂い!」
「レナちゃんってやっぱり何でも出来るんだねぇー」

海は私がキッチンに立っている間ずっと後ろでちょこまか動いている。 正にルナの飼っているグレートピレニーズのジュリエットそのものだ。

あの子も良く人に懐く犬で人間が動くたびに、大きな黒目をキラキラと輝かせて付いてくる。

私が社会人になって実家を出て行ってから、ルナがあんまり寂しがるようで父は犬のグレートピレニーズのジュリエットと、猫のジェネッタのロミオを飼い与えた。

ジュリエットは図体のやたらデカい真っ白の犬で、誰にでも基本的に懐く。

それとは対称的にロミオはルナ以外にはほぼ懐かない。因みに私は余り触らしてくれない。  勿論ルナが白鳥翔と結婚した後も二匹は新居についていって一緒に暮らしている。

「ちょっと、後ろに立たないでよ。邪魔!」

「あはは~そんな冷たい事言わないでよ~。かーちゃんかと思った!」

「私はあんたのお母さんじゃない!」

「勿論俺のかーちゃんはレナちゃんのように美しくはないさ。
でもこうやってると昔を思い出すなあ。 俺男ばかり三兄弟の末っ子でさ、いっつもかーちゃんが台所で料理している後ろで甘えてさ
何か懐かしい。」

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