【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
小馬鹿にした言い方に思わずムッと眉をひそめる。 そんな私を見て海はケラケラと笑った。
今日はまるで海にずっと馬鹿にされているみたい。 犬みたいなのは海のくせに、私を’いいこ’だと言って頭を撫でてくれた。 あの空気を少しだけ居心地が良いなんて感じてしまうなんて。
そんな事を悟られないよう、両腕を固く組み顎をツンと上げる。
「まあね。 一回位デートならしてあげてもいいけど、あんたに私の事を楽しませる事が出来るのかしら?」
…あああ、更に墓穴を掘ってしまう。 まともなデートさえした事ないくせに私ってば何言っちゃってんの?!
けれども海は先ほどと同じ、少しだけ腰を折り曲げ前屈みになり「任せて、最高のデートプラン考えて来るよ」と大きな手で私の頭を包み込んだ。