【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
わんにゃんパークに居る間。 レナは実に無邪気に笑っていた。 真っ白の大型犬と戯れて、猫達とねこじゃらしで遊ぶ。
’帰る’という言葉は全く出て来なく、俺へと口数も自然と増えて行った。
俺は大満足だ。
レナが楽しそうにしてくれるのが何より。 結局三時間もその場所に滞在してしまった。
やっぱり好きだなあ、と思った。 彼女は真っ直ぐで嘘がない。 きつい口調ではっきりと物事をいう性格で人から敬遠されがちかもしれないが、分かりやすい程楽しい時もつまらない時も顔に出る。
そんな不器用な所が人間臭くて、俺は好きだった。
「名残惜しいわ…」 わんにゃんパークから帰る時彼女はしょんぼりとした顔をしてぽつりとそう漏らした。
「また来ればいい」と言ったら瞳を輝かせて「そうね!また来たい」と言った。 不器用で人間臭いが、その実態はすごく素直。 もしかしたら彼女はただ単に自分の感情を表に出すのが苦手なタイプの人間なのかもしれない。
まだ夕方だったけれど、ご飯を食べようと言ったら素直に「うん」と言ってくれた。
てっきり断られるとばかり思っていたから、そう言われて驚いた。 わんにゃんパークに行ったからさようならね、とでも言われるとばかり思っていたのに…。