【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

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「え……何でまたいるのよ……。北斗一体どういう事?」

「アハハ、(カイ)も暇だって言うからさあー
まあ、いいじゃん。二人で飲むより人が沢山いた方が楽しいし」

二年前に振られて、半年ほど気まずくなった。

北斗とは元々二人で飲んだり仕事の相談をし合っていたのだけど、気まずくなったのは半年程度。
幼馴染っていうのは強い。どちらからともなく、またこうやって一緒に飲みに行くようになった。


北斗は私より四つも年上のくせに気が弱くどこかルナと雰囲気が似ていた。 小さい頃ルナと共にすぐ泣いていた北斗を私が守っていた。

頼りないけれど優しい。 ふんわりとした雰囲気を持っている。 そんな所が愛しくて好きになった。

振った女にも北斗は相変わらず優しい。 私自体が棘のある人間だから、ふんわりと丸い人間に惹かれやすいのだろうか……。

しかし、こいつは別だ。


「もぉー…何でまたいるのよって酷いじゃないの。 まあ、そんな辛辣なレナちゃんも好きだけど」

「レナちゃんって呼ばないで。私はあなたより年上なの、さん付けで呼んでもらえるかしら?」

「ぷ。クスクス、年上って~~たった一個しか年齢違わないのに大袈裟じゃない~?
ね~?ほっくん」

「確かに。」


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