【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
どちらかといえば苦手なタイプな男だと思っていた。 北斗を通しての彼しか見ようともせずに、勝手な先入観でどういう人なのか決めつけていた。
二人で過ごすのなんて冗談じゃないと思っていたけれど、思っていたよりもずっと楽しくて時間を忘れた。
もう少しだけ、自分の中に芽生え始めた原因不明のこの気持ちの正体を自分なりに解明してみたい所。
恋愛のエトセトラは私には分からない。 だって恋愛自体初心者なわけで、だからこそゆっくりと自分の中に芽生えた気持ちと向き合いたい。
「マジで…嬉しい!」
「何を喜んでいると言うの?私は考えさせてほしいと言っただけで別に告白のOKをしたわけじゃないわ。
そもそも私は年下なんて大嫌いだし、あんたの犬みたいな顔は嫌いじゃないけど軽薄そうな性格は好きじゃないわ」
「これからもよろしくね!仲良くしていこうね!」
「だーかーらー!まだ告白をOKしたわけじゃないって…」
「俺すっごい良い彼氏になるし、絶対付き合って損はさせないからさ」
「ねぇ、人の話聞いている?」
この原因不明のドキドキの正体を、私は知りたかった。