入れかわりクラスカースト
えっ、焼死体!?
それじゃ、夕子は焼死したの…?
「幸い、篠原は一命を取り留めたが意識が戻らない」
副担任が説明した時だった。
『っ!?』と、舌打ちが聞こえたんだ。
それは明らかに、美香の口から発せられた音。
美香は『夕子に訊け』と、ほくそ笑んでいた。
それは…もう夕子が答えることができないと知っていたからなんじゃないか?
考え事から我にかえると____美香が私のことを見つめている。
とてもとても冷たい目で。
慌てて視線をそらすが、足元から込み上げてくる震えは止まらない。
もし本当に夕子だとしたら?
自分をいじめた奴らをひとりずつ、始末しているのだとしたら?
カンナ、美香ときて、残っているのは私だけ。
きっと私のことも恨んでいるはず…。
「ねぇ、まどか」
放課後、美香が私の肩にそっと手を乗せる。
それだけのことで、心が凍てつきそうだった。
「私は美香よ。もうこれ以上、下らないことは訊かないでね」
『もし訊けば、どうなるか分からないわよ?』と続きそうで、私は黙って頷くしかなかったんだ。