入れかわりクラスカースト
あぁあああ!
熱い、熱いぃいいいい!
顔が燃えるように熱いっ!
こ、こいつ、私の顔に何か掛けやがった!
「ふふっ」
美香の顔をした夕子が微笑むのを、右目で確認する。
左目は棒で突き刺されたように激しく痛み、顔の左半分がとんでもない熱を──。
パシャリ。
「記念撮影してあげる」
や、やめろ!
「ほら、そんな怖い顔しないで笑わないと」
と、撮るな!
「せっかくそんなに美人なんだから」
やめて…。
声に出して叫びたいのに、あまりの痛さに「いぃいいい!」という唸り声しか口から出てこない。
一体、私の顔に何を掛けたの!?
「あっ、よく撮れてる」と、夕子が私にスマホの画面を突き出す。
そこに写っていたのは…顔の左半分が焼け爛れた化け物だった。
「ひぃいいいー!」
「なに首を振ってるの?」
「い、嫌…っ」
「これが自分だって、認めたくない?」
スマホを手に、真実から目を背ける私に迫ってくる夕子。
「認めたくないよね?こんな醜い化け物がまどかなんてさ」
「ゔゔっ…」
「でもほら、ちゃんと現実を受け止めないと」
「く、来るな!」