入れかわりクラスカースト
そう言って振り返ると、美香が固まっている。
今にも、俺の頭に分厚い辞典を振り下ろそうとしていた。
「俺を気絶させてスマホを壊してもムダだよ。このパソコンで1時間に1回、パスワードを打ち込まないと動画は勝手に拡散される」
「随分と根回しがいいのね」
諦めたように、辞典を床に放り投げる。
初めて見る、美香の下着姿。
それだけで、股間がやばいくらいに熱くなっていく。
「じゃ、下着も脱ごうか」
「…脱いだら、助けてくれるの?」
恥じらうような表情が、また股間を刺激する。
「もちろんだよ。アリバイを証明してやるよ」
そしてそのまま、性奴隷にしてやろう。
思いのままに、体を弄(もてあそ)んでやるんだ。
観念したのか、一つ息を吐くと美香はあっさり下着を脱ぎ捨てた。
女王様のさらけ出した裸体に、目が眩みそうになる。
もう我慢できない!
真っ裸になり、美香と向き合う。
「ほら、キスして」
唇を突き出すと、美香の顔が渋くなった。
「別に嫌ならいいんだよ。その代わり動画を──」
「するわよ!」
怒ったようなキスはでも、俺たちの立場が入れかわった決定的瞬間だ。