入れかわりクラスカースト
もう生きていても仕方がない。
学校でもいじめられ、家でも虐げられる。
私の居場所も、帰る場所もない。
どこにもないんだ。
どこにも…。
それなのに気づけば、私は学校に来ていた。
行くところが、良い思い出がない学校しかないといのもおかしなものだ。
でも、死ぬなら学校がいい。
あいつらに思い知らせてやることができる。
どれだけひどいことをしていたか、あいつらは反省──。
「するわけないか」
私はぼそりと呟いた。
もし反省する心が少しでもあるなら、ここまでの仕打ちはないはず。
死んだ私のことなんか、一日で忘れるだろう。
また次のターゲットを見つけるんだ。
次は──ガリ勉の金本さんあたりか。
職員の入り口から校内に入り、屋上に向かう。
階段を軽快に登る。
もうこの地獄のような苦しみから解放されるんだ。
悔しい思いはあるけど、底辺の私にはどうすることもできない。
この地獄を耐え抜くか、終わらせるか。
二つに一つ。
それなら、終わらせたい。
私が死んでも、悲しむひとなんていないから。