愛の距離がハカレナイ
「ちょ‥、水島‥、えっ?」

大柄な水島に私は簡単に抱きかかえられていた。

30歳にもなって、お姫様抱っこだなんて‥。

こんな時でも頭には少しだけ冷静な部分が残っているようだ。

「あのさ‥、これ凄く恥ずかしいんだけど…。」

水島は笑いながら、私にキスをした。

「今更何を言っているんだ。さっきの俺の告白の方がよっぽど恥ずかしかったんだぞ。」

「えっ?」

今日は何度こんな風に驚かされているんだろう。

「良いだろう?阿里が欲しい。」

「水島‥、ねっ‥。」

水島は私の目を見つめ、今度は私の頬にキスを落とした。

「それと俺の名前は祐介。」

「そんな事、知っているよ。」

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