愛の距離がハカレナイ
2
「どうしたの?顔が赤いよ。」

事務所に戻って来た私に話しかけてきたのは、隣のデスクのこれまた同期の平川香澄。

「う~ん、水島がね…。」

そう言いかけて、チラリと私は香澄の方を見た。

「…話が長くなりそうだから、また時間を取って話す。」

「了解。」

私達二人は仕事の顔に戻す。

私はパソコンの画面を見つめる。

どれくらい時間が経っていたんだろう。

「阿里(あさと)、今日でもいいよ?」

香澄の言っている事が最初は分からなかった。

「ん?」

「仕事に集中出来てないみたいだから、早目に話を聞いた方が良いかなって思ったんだけど。」

< 2 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop