愛の距離がハカレナイ
そこに声を掛けて来たのは南川課長だった。

「出掛ける予定が出来たので、これからの作業の指示を先にしたいのだが、今時間は良いか?」

「はい。」

私はそこで手を止めた。

そして南川課長の指示を待とうとしたが…。

「悪い、打合せ室に来てもらって良いか?」

「えっ、はい。」

私はシャーペン1本を手に取ると、南川課長の後を追う。

珍しいよね…、大概の仕事の指示はどちらかのデスクでするのに。

そんな大変な作業なんだろうか。

いやだな、また南川課長の細かいチェックが待っているって事か…。

私はとぼとぼと歩いて行った。

しかし打合せ室で与えられた次の仕事は拍子抜けするほど簡単な作業だった。

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