愛の距離がハカレナイ
そうか…、そんな風に祐介は私と南川課長の関係をとらえていたんだ…。

昨日の態度はちょっとやり過ぎだったかな。

でもあれが私の今の本当の気持ちだし…。

「大丈夫よ、水島。阿里にとって南川課長はあくまでも上司よ。」

香澄がクスリと笑う。

「でも南川課長の気持ちが…。多分この営業補佐の増設に対して、阿里を指名したのは南川課長だろうし。」

祐介が大きく息を吐く。

「それは部下として、私が使いやすいって事でしょう。」

私は思った事を素直に言った。

「男はその事に居心地の良さを感じてしまう。」

ここで口を挟んだのは篤志さんだった。

「気が付いたら、自分のそばで自分の仕事がしやすいようについてくれている異性が居たら、そりゃ、気になって仕方ないと思うよ。」

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