愛の距離がハカレナイ
そして更に真っ直ぐ前を見つめる。

「君たちにとって今はそれぞれが仕事に力を入れるちょうどいい時期なんじゃないのか?」

南川課長は私に何を言いたいのだろう。

「とにかく武田さんには私との仕事に集中して欲しい。」

私はそっと視線を運転している南川課長に向けた。

「私の専属として、全力で私をサポートして欲しいんだ。」

「私は私なりにそうさせてもらっているつもりです。もちろん南川課長には物足りないかもしれませんが…。」

私の言葉に南川課長は少し顔を赤くしてうなずいた。

「私以外に…、私以外の男に気を回してほしくないんだ。」

「南川課長の仕事以外は受けていません。第一、そんな時間はありませんから。」

ここ最近の残業の様子を見れば分かるはずなのに…。

「出来れば仕事以外でもだ。」

今、南川課長は何て言った…?

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