愛の距離がハカレナイ
段々愚痴っぽくなってきているのを意識しながら。

「南川課長もお気づきでしょうが、私は可愛げのない女です。どうしても水島に対して素直になれなかったり、意地を張ったりしてしまいます。」

「それは違うよ。」

私はそんな言葉を発した南川課長の方を見た。

「武田さんのそのままの姿が良いんだ。今更繕う事もない。」

「南川課長?」

そこで南川課長は大げさな咳をした。

「とにかく今の私はいっぱいいっぱいだ。どうしても私の気持ちを武田さんに伝えないと、自分が冷静さを取り戻せないと思った。」

南川課長が眼鏡に触れた。

「とにかく仕事に集中しよう。それが今の私達のしなければならない事だ。」

私はしっかりと頷いた。









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