ロミオは、愛を奏でる。

ピピピッ…ピピピッ…



スマホのアラームで目が覚めた



隣にイトがいた



「…リョーちゃん…?」



「ごめん…休みなのにアラーム消すの忘れてた」



触れてる肌から

イトの呼吸が伝わってくる



「リョーちゃん…」



「ん?
イト、大丈夫?
身体、痛くない?」



「うん…

私いつか…
リョーちゃんの赤ちゃん欲しい」



「…」



「ダメ?…ダメかな?」



即答できなかった



今までそんなこと言ってくれる子いなかった



したあとの感想が

赤ちゃん欲しいって

オレ世界一幸せかも…



「ダメじゃないよ

オレも欲しいよ

イトの赤ちゃん」



オレも同じようなこと考えてるよ

いつかイトと家族になれたら…って



裸のイトを見て

イトが産まれた時の事を鮮明に思い出した



柔らかくてフワフワしてて

ホントにお姫様みたいで

抱っこしたら温かくて



このままオレのものにしたいな…って

思ったんだ



だからあの時キスしたんだ



「イト…
世界一かわいい

オレ今、世界一幸せかも…」



「たぶんリョーちゃん
今、世界一幸せじゃないと思うよ」



「ん?なんで?」



「だって、世界一幸せなの
私だと思うから…
リョーちゃんは二番だよ」



かわいいな…イト



ーーー

ーーーーー



「世界で一番リョーちゃんの近くにいれた

嬉しい」



一番オレの近く…



行為のあとのその言葉は

深く考えるとエロい



「オレも、嬉しいよ」



イトの初めてをもらえたこと



肌と肌が触れて

またしたくなる



抱きしめたイトは

産まれた時みたいに柔らかくて

心地よかった



キスしても

もぉ怒る人はいないだろ



ホントに大好きな人だから…

ね、先生

いいよね



ーーーーー



いつか家族になれたらいいと思うくらい

大切な人だから



ずっと向き合ってようね

イト


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