ロミオは、愛を奏でる。

「イトは?
イト、元気?」



「うん、元気だけど…」



「今、高2?」



「だね…」



オレが木々羅を好きになった時も高2だったな



「イト、彼氏とかいんの?」



「知らねーよ、妹の恋愛事情」



「写真とかないの?」



「写真?そんなのないよ
妹の写真なんて、普通持ってな…
あ…珠莉と一緒にこの前撮ったヤツ
珠莉から送られてきてたかも…」



ユートがスマホを開いた



「コレ…一緒に買い物行ったみたい」



「へー…」



スマホの中に

木々羅と高校の制服を着たイトが並んでた



ちょっとメイクしてる?

最後に会った時は中学生だった



「かわいいな…」



「リョータ、まだ珠莉のこと好き?」



「え…」



焦った



かわいいな…

オレが言ったのは木々羅じゃなかった



「あ、いや…
好きって…嫌いではないし、好きだけど
あ、だからって、別に…
うん、かわいいな…」



木々羅は、かわいい

今でも好きだし



でも恋愛とかそーゆー感情ではない

ユート、安心しろ



でも

オレがオマエの妹を好きだって言ったら

もっと安心できない?



もちろん恋愛対象として…


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