ロミオは、愛を奏でる。

「リョータ
前に言ってた人とは、その後どぉ?」



「あー…
別に…
何もなさそう」



ユート覚えてたんだ



久しぶりの再会も何もなかった



無駄にオレだけドキドキしたり嫉妬した

しばらく忘れてた感情だった

これが恋ってヤツですか?



「進展したら教えろよ」



「あー…うん…
まぁ、ないかな…
あ、言っとくけど木々羅さんじゃないよ」



「もぉ!わかってるよ!」



木々羅が笑った

そぉその笑顔が好きだった



オレの青春



「ふたりに久々に会えてよかった

オレ、明日早く出るから
悪いけど今日は帰るわ
こっち帰って来たらまた連絡する
新婚旅行の話とか聞かせてよ」



「ホント、遠くからありがと
リョータなかなか帰って来ないからな…
帰って来ても忙しそうだし…
お土産送ろうか?」



「いや、土産話だけで充分

じゃあ…お幸せに…」



「あぁ、リョータ気を付けて!」

「成瀬、頑張ってね!」



一緒に並んでるユートと木々羅

当たり前の光景なのに

酷く羨ましかった



オレは並ぶどころか

近くにもいれないから



連れて行けたらな…



ないかな…って思いつつ

無理だってわかってて

そぉ思う



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